ゴム溶着で失敗する原因(その10)

はじめに

海上釣堀等でクッションゴムを使われている方は多いかと思います。ただ、このゴムは結構劣化したり無くしたりして頻繁に買い換えておられる方やまた、ウキの重さに合うクッションゴムを色々持ちたいと思っている方もおられるかもしれません。こうなると購入するよりも自分でゴムを溶着してみようと思われるかたも出てきます。私もその一人です。ただ、このクッションゴムの溶着はかなり難しく経験をそれなりに積んでいても失敗を沢山することになります。

失敗する原因は

実は私もこれまでクッションゴムは沢山溶着してきて実際に使っているのですがそれでも未だに結構溶着は失敗します。失敗の原因が分からない時があります。それでも多少は失敗する原因は分かっているので、これまでの経験から失敗してきた事例を述べていきます。

1.溶着時にゴムは動かさない。

これは、ペンチなどでゴムを挟んでその隙間に熱した金属(バターナイフ等)を入れて抜くのですが、この時にクッションゴムはナイフに触れた箇所は高温で溶けます。ナイフを抜くと溶けたゴムが冷えて固まり始めて接着は完了します。この時に重要なのは溶着箇所のゴムは冷え切るまでは固定させて動かさないことです。溶けたゴムが冷え切るまでにゴムが動くと、よくあるのがペンチで挟んだ時にゴム同士が重なり合わないで横にズレることがあります。この場合は溶着は上手く行きません。ペンチでゴムを挟んでもゴムがズレないようにしておく必要があります。ペンチを加工してにゴムの径のサイズに合う溝を着けるのもあるかもしれません。

2.金属の温度は適温(300℃)にして融着する。

溶着は溶着に使う金属を高温にさせるのですが、この金属を熱する温度は第一精工さんは300℃が適温としています。ただ、普通はこの300℃の温度はどうして出すのか分からないかと思います。私の溶着の場合はバターナイフの替わりに薄い幅広のカッターナイフの刃(厚さ0.3mmで刃は安全のため落としています。)を使っていました。これは、一旦ガスコンロでこのカッターナイフを熱して真っ赤させてから、これを火から遠ざけて約5秒を数えて温度をさげてから溶着していました。この5秒を待つことで真っ赤になったカッターナイフが約300℃ぐらいになるのではと思っています。なお、どうしても正確にこの温度で思われる方は赤外線温度測定器をネットで販売されていますのでこの装置で計測しからでもよいかもしれません。

3.金属に着いたゴムのかすはきちんと取り除く。

一回使った融着のために使ったナイフには必ずゴムの溶けかすが付着しています。これをそのままにして次にこのナイフを使うとこのゴムかすが次のゴムに付着して融着は失敗します。このため、必ず一回融着するごとにナイフは金属へらや別のカッターナイフ等を使ってこのゴムかすを綺麗に取り除く必要があります。

4.ゴムに汚れを着けない。

このへんはよくわからないところもあるのですが、ゴムに汚れがあると失敗するかと思っています。また、融着前に素手でゴムをよく触るのですが、これも失敗の原因になるのではないかと思っています。手の油は融着の際には良くないかもしれません。

5.ナイフはゴムに均等に当ててナイフを挟むと同時に抜く。

これは、ペンチの口の間にゴムを挟んでから、ここの隙間に熱したナイフを挟んでゴムを熱して溶かして、その後ペンチを抜いてゴムを融着させるのですが、このナイフでゴムを溶かす時間は0.2秒とか0.1秒の時間かと思っています。ペンチの挟む力(700g位か)は変えないですが挟むと同時にナイフを抜かなければゴムは焦げてしまいます。焦げると融着は失敗です。また、ペンチの口と均等に平行にナイフを入れて抜かなければ、融着に偏りが出ます。なお、融着が済むとゴムの先端の融着されていない箇所はハサミで切り取っていきます。ハサミはミニのハサミがいいかと思います。

融着に失敗したかを確認する方法は

一見融着が上手くいったように見えても融着に失敗しているケースはよくあります。これを確認する方法は、目視ではなく、実際にゴムを引っ張てみたらわかります。融着箇所の先端がゴムを引っ張った時に少しでも口が割けてくると融着は失敗です。引っ張る力はハリス3号位を使う予定なら2キロぐらいの力でゴムを引っ張ればいいかと思います。これを済ませていないクッションゴムは使わない方がいいかと思います。なお、市販のクッションゴムでも口が少しでも裂けているクッションゴムは使用はしない方がいいかと思います。このゴムは強く引っ張ると融着箇所が剥がれます。ヒットした青物はこのゴムのせいで逃がすことになります。

補足:写真もいずれ合わせて投稿していきます。また、300℃の温度を測れる温度測定器を購入しました。温度の計測は意外と難しいところがあります。