かやウキを作る。(かや1)

はじめに

冒頭からですが、私はこれまでかやウキは沢山作ってきていますがかやの成型は得意なのですがうき作りではほぼ素人の域です。なお、かやウキは良いウキなのですが、かやウキを作るとなると時間、技術、費用が結構必要とされるので物づくりに興味が無い方はウキ作りはお勧めできません。市販のウキを使用されても釣果はほぼ変わらないかと思います。なお、残念ですが昔は市販されていたようですが今では海上釣堀用でかやのウキや羽のウキは販売されていません。

なお、かやウキ自作でお勧めサイトは東邦産業さんです。

東邦産業さんの参考サイト==>へら浮木の作り方 

おもな作業の工程は

1.かや選びと補正

真円のかやを求めるならダイシンさんのかやが良いかと思います。これは真円でないです。ナカジマさんはほぼ素材には手は加えられていません。

アイロンでかやの歪みを補正しています。多少はこの作業で補正できます。強くアイロンをあてると折れたりしますので軽くが基本です。

2.かやのカット、成型

かやを寸法どおりに切る時は養正テープを切る直ぐ手前の箇所に貼って、細工のこぎりで切り取りします。カッターナイフでは難しくなります。

かやのカットの方法は極小円定規を使います。ほとんどのかやはこの定規でカットの見印が着けられます。四分割の目盛りも活用出来ます。

いいウキにするには丁寧なカット、成型が必須

円定規にかやを差し込んで合わせ目のチェック、これは合わせ目が目立つので紙ヤスリで修正

3.足部の製作

私は足部はソリッドを使います。この時ウキかんも自作しています。瞬間接着剤を新聞紙にたっぷり塗ってソリッドとサルカンを包んでいきます。なおサルカンの片方はカットしています。

この自作のウキかんは耐久性はあります。ただ、たまにうきカンが接着不良で抜けることはありますが、この時はうきカンに瞬間接着剤を塗って元の穴に差し込めばまた使えます。なお、段差が出るのでヤスリで段差を無くしています。

4.仮巻きとセンター出し

かやのカットの絞り込みがきついと仮巻きでも糸巻が難しくなります。この時は両面テープを先に貼って糸巻をします。また、芯材も差し込んでいきます。

ソリッドの芯材を少しづつ差し込んでウキを転がしてセンター出しをしていきます。ぶれたら直して差し込んでいきます。ウキのトップはまだ接着はしていません。

5.接着とセンターの再確認

カッターナイフや両面テープの剥離紙を使ってカット箇所に接着剤を塗りこんでいきます。接着剤はコニシさんEボンドです。

接着の約一時間後に再度センターの確認をします。ぶれていたら補正します。

6.ボディ部と足部の着色、塗装

着色は水性のアクリル絵具でかやの上部と足部を着色しています。仕上のウレタン塗料との相性は問題はありません。

仕上の塗料はウレタン塗料を使っていますが、塗料時は十分な換気をしてください。また、薄め液の分量は20%以上は必要かと思います。

7.トップ部の蛍光塗料の塗装と接着

トップの蛍光塗料の塗料はマニュキュアタイプが便利ですが、やや値段が高いので瓶容器から筆で塗るタイプの蛍光塗料も良いかもしれません。蛍光塗料の薄め液もいるかと思います。

トップの接着を最後にするのは、トップに汚れが着きやすいためです。また、トップも多少は歪んでいますので、回して一番ブレの少ない個所を選んで位置を決めて接着します。接着はボンドか瞬間接着剤で行います。芯材とトップとが密着性が良いなら根本部のみの接着で瞬間接着剤で良いと思います。

1)まず、かやを購入します。

巣はないもののやや扁平したかや、この位の扁平なら購入します。

少しぐらいの巣なら問題はありませんが、大きな巣(2mm以上)なら問題が出てきます。

2)必要な道具、材料は

ボディ部作成での必要な道具、材料は

極小の円定規はかやの縦割りのカット時に使用したり、かやの合わせ個所の確認時に役立ちます。この定規はかやウキ作りでは必要です。是非用意してください。

ヤスリは紙の空研ぎヤスリの#200,#320、#400は必要です。他に爪とぎヤスリもあれば良いかと思います。

接着剤はコニシの「Eセット」を用意します。この接着剤は硬化が遅いですがその分利点も多くあります。カッターナイフはオルファの薄い刃(0.3mm以下)を用意します。薄い刃はかやのカット部が目立ちません。

パイプトップはウメズさんのパールトップです。感度重視ならΦ2.3mmで浮力や見易さを求める時はΦ2.9mmを購入します。

3)ソリッドを購入

次にソリッドとスイベルを購入します。うきトップの軸と足部にソリッドを使います。

うきの足部とトップの軸はΦ1.8mmかΦ1.5mmのグラスファイバーを購入します。

うきカンは市販されていないので、スイベル7号か8号を用意して自作していきます。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。続きは次ページ==>(かや2)

海上釣堀でのかやウキ

餌が無い状態でのウキの位置合わせはボディ部でなくウキのトップの下部位置に合わしています。餌を付けるとトップの位置が一節か二節程度沈みます。餌が無くなると元の位置に戻るので餌の付け替えのタイミングが分かります。また、かやウキは軽いので魚の食いあたりは鮮明に出ます。小さい食いあたりでも写真のウキの場合だと一節位は沈みます。ボディ部に位置合わせをすると小さい食いあたりは分かりませんし、餌落ちも分かりません。

・最近作ったウキ

最近作るウキはほとんどが足長タイプです。扱いはやや難しくなりますがウキの立がいいので

この位のレベルだと自分のウキは売れるかと思いますが、送料がネック

他に塗装として道具、部材が必要ですが今回はここまでとします。

かやウキを作ってみたい方へのお手伝いを考える。

かやウキの製作は難しい所が多くあります。これを一から始めるとなると結構困難なところもあります。そこで、私はカット・成型が好きで得意な方なので、これは私がして後の部分、接着や塗装を次の方(購入者さん)にお任せしたら、まあ、購入者さん専用のお気に入りのウキが出来るかと思うようになったので、ネットでかやウキのキットを販売することにしました。着色、塗装が上手い方なら、別格のいいウキになるかと思います。

==>かやの自作キットを売って見る。

一度、自分のウキを作り上げたら、自信もつきますし、自分の作ったウキに愛着も出てきます。そして、興味が沸いたら次は最初から作りあげればいいかと思います。なお、かやのカット・成型も難しく時間も要します。私は一本仕上げるのに平均ですが3時間以上はかけています。非常に疲れました。

着色、塗装の注意点は薄く塗ることです。いいウキの条件としては塗料の重さを出ないようにすることが求められます。厚く塗ると重さがでてしまうのでいいウキでなくなります。でも、海釣りではそこまで追求しなくても問題はありません。へら釣りでは必須でかやの接着剤の重さも減らすためかやの分割カット数も減らしていきます。

補足:ウキのテストは誰がしてきているの

私が作ったウキは10年以上前かと思いますが私と同じ釣り仲間で使ってきています。評価は良いのですが、それでも、たまに私のウキ以外も使われています。また、ウキの扱いが下手な人がいてよくトップを折られたりしますが、この間にウキの問題点等があって改善点があれば直してきました。そして、現在のウキの仕様になったのはほぼ3年以上、釣行では30回以上は前かと思います。海上釣堀ではさほどうきの感度は求められませんが感度ではトップクラスと自分では思っています。

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